式根島の秋台風がいくつかやって来るうちに、空が高くなってきて、トンボが青い空を舞うようになります。 日に焼けた子ども達が学校に通う声がして、でもしばらく暑い毎日が続きます。 ソウダガツオや、カンパチが釣れてきたという話を聞きながら、緑がかった海の色が群青に変化していくことに気が付きます。 虫の音だけは割合早く、蝉と一緒に鳴く夜もあります。 満月の夜には子ども達がお菓子をもらいに家々をまわり、 そんな中で島をあげての運動会や、学芸会などが企画されます。 9月の仲秋の名月の晩と、 10月の十三夜の二回、子ども達が各家をまわります。 各家ではお菓子を小さく袋につめて、玄関においておくのでした。 実りの秋。 山では、あけび(カアツ)、むべなどが実ります。 カラスにとられないうちに探します。 紅葉などの紅葉する樹木はあまりみられません。 台風が過ぎ去ると、急に寒い毎日がやってきます。 つい先週までは泳げたのに、などと思うような高い空の澄み切った色に気が付く頃にはすっかり秋が深くなっています。 式根島のトンボは主に新島や中には内地から飛んできた物なのだそうで、島では越冬がなかなか出来なくて、こちらまできたトンボは冬を越せず(ヤゴでも)みんな死んでしまうそうです。 魚などでも、温かい暖流にのって南の島からやってきても、冬の寒さに耐えきれず死んでしまうしかない運命のものもいるそうです。 十一月になると、自然薯堀りもたのしい行事のようです。 サツマイモもたくさんとれるので、おやつに差し入れが入ります。 ヤマブドウ(エビヅル)が収穫できます。 色とりどりの菊の花。 島の人たちは基本的に花が好きです。 ツワブキの可憐な黄色い花。 式根島の秋でした。 ジャンル別一覧
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